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塗装・塗料実験 -杉 無垢 床板-

田村材木店の「杉無垢床板」に最適な塗料とは??

無垢の床板は塗装をしないと、汚れや染みが付きやすかったり、手垢が浮き出たり、床板自体のもち(耐久性)が違ったりします。施工後は塗装をする事をお勧めしていますが、さて、何を塗ればいいのでしょうか。
現在、インターネットや建築雑誌などで調べてみると、数多くの「塗料」が販売されています。
ここでは、蜜蝋やエゴマ、柿渋などの「天然系」ではなく、どちらかというと「自然系」(オイル系?)の一般販売されている塗料で、「自然塗料」の分野では有名な塗料を選定して実験を行いました。
この実験は各々の塗料の性能評価を目的としたものではありません。
単純に「この塗料はこんな感じでした。」という事を調べるものであり、聞かれれば「あえて言うなら、弊社の床板にはこの塗料が相性がいいみたいです。」と返答する為の実験ですので、参考程度とお考えください。

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実験塗料

オスモカラー(OSMO)フロアクリアー♯3032
オスモカラー(OSMO)フロアクリアーラピット♯3262
リボス(LIVOS)メルドス ハードオイル
リボス(LIVOS)アルドボス
リボス(LIVOS)カルデット
リボス(LIVOS)クノス
プラネットカラー(KREIDEZEIT)ハードクリアオイル
プラネットカラー(KREIDEZEIT)ラッペンワックス
アウロ(AURO)油性含浸ワックス(NP-0129)
エシャ(ターナー色彩)クラフトオイル

木材

弊社製造「杉 無垢 床板」カットサンプル

この実験を行う為に、同じ山で伐採した原木を使用し、同じ製材工程・乾燥工程を経て各個体自体に大きな差が生じないように加工し、その後の保管工程に至るまで考慮したサンプルを用いました。
尚、1つの塗料に対し3つのカットサンプルを用意し、塗装は同じ条件で塗布した後、約3カ月放置して同じ実験を3回行いました。

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【この実証実験を行う上での注意事項は下記の通りです。】

●塗料の選定について特別な利害関係は一切ございません。
建築雑誌でよく目につくものや、実際に使った実績があるもの、塗料屋・卸問屋から推薦を受けたもの等、一般的に「有名所」といわれる塗料を今回の実験の候補として選定しました。選定に於いては、当社の利害関係等は一切考慮していません。

●塗料についての「価格」は一切考慮していません。
実際の施工に関しては重要な部分でもありますが、販売店などによって販売価格は様々である事等から、今回は価格を一切考慮しておりません。尚、価格は塗料の「含有成分」等にも影響されてくると思います。実際にお使いになられる際には、十分な考慮が必要だと思われます。

●塗料に含まれる「成分」に関しては一切考慮していません。
撥水性や耐久性が高い塗料は、自然塗料とはいっても、有害な成分が含まれている場合などがありますが、一般的に「自然塗料」として販売されている塗料を、今回の実証実験に使用しましたので、「含有成分」に関しては、各メーカーに直接お問い合わせください。

●塗りやすさ等の施工に関しては記載しません。
粘度は塗りやすさに大きく影響します。実際にこの小さなサンプルに塗布しただけでも、その粘度の違いから塗りやすさの違いが良くわかります。塗りやすさは「コスト」にも関係してきます。尚、今回の実験では全ての塗料に対して、刷毛塗り・2度塗り・拭き取り迄の時間管理・湿度・温度を同じ条件にて実験をしました。

●塗り方は統一しました。
塗料によっては「取扱説明書に記載されている通りの塗り方をしなければ本来の効果が発揮できません。」などといわれるものもありましたが、ここでは基本を2度塗りとし、刷毛で塗り斑ができない程度に均一になるまで塗り、10分程度そのままにした後、ベタツキ感がなくなるように空ぶきで拭きとる。これを2回繰り返し、その間隔を1時間としました。その後3ケ月放置する方法で統一しました。その結果「染みになった」という事もあるかもしれませんが、何卒ご了承ください。

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実験方法

試験内容は大きく分けて3つです。

実験1.
塗った後の色の変化(塗布前と塗布後)
2度目の塗布後、日陰にて約3ヶ月間放置して塗布前と塗布後の色の違い(艶や変色)を目視にて確認しました。

実験2.
水シミ跡試験
氷と水を板の上に垂らし、24時間後に「よく絞った雑巾」で水拭きして水シミ跡を目視にて確認しました。

実験3.
その他 日常生活でシミ跡の原因になりそうな試験
醤油・サラダ油・コーヒー・紅茶・緑茶・尿素の6種類を板の上に垂らして、24時間後に水シミと同様、水拭きして跡を確認しました。

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実験1:塗った後の色の変化

図1

写真1

2度塗りして約3ヶ月放置。光の角度で、違いが解ります。

実験2:水シミ跡試験

図2

写真2

左は水をスポイトで1のメモリ。右は氷をひとかけら。24時間後に検証。

実験3:その他 日常生活でシミ跡の原因になりそうな試験

図3

写真3

醤油はキッコーマン!コーヒーはゴールドブレンド!全てスポイトで1のメモリ。24時間後に検証。

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実験結果 【コメント記載者】田村材木店社長、田村材木店事務員(主婦)

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オスモカラー(OSMO)フロアクリアー♯3032

写真1 実験結果 【コメント記載者】田村材木店 社長 田村材木店 事務員(主婦歴3年)
社 長 実験1 水で濡らしたような艶で、木目が強調される試験塗料では平均的な艶。
  実験2 水・氷共に、光の反射や見る角度も試してみたが、全く水跡なし。
  実験3 全塗料中最高の「耐染み効果」があった。全ての試験染みは全くなし。
事務員 全てのシミが殆んど分からない。拭取りが非常に楽だった。
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オスモカラー(OSMO)フロアクリアーラピット♯3262

写真1 写真2
社 長 実験1 他の塗料の艶と異なり、艶消しで光の反射が殆んどないように感じる。全塗料中もっとも前と後の変化が少ない。
  実験2 比較的はっきりと水の方だけ染みになっている。
(氷は24時間経過後も蒸発せず、液体のまま残っていた状況から考察するに、気化する前に拭き取れば染みにはならないという処だろうか)
  実験3 コーヒーと紅茶にはほんのりうっすらと輪郭が残る染みが残り、醤油はその部分だけうっすらと黄色い跡が残る程度。どちらもほとんど気にならない。
事務員 コーヒー・紅茶は茶色、醤油は全体的に黄色のシミが残った。水のシミも残った。
他のシミは残っていない。
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リボス(LIVOS)メルドス ハードオイル

写真1 写真2
社 長 実験1 水で濡らしたような艶で、木目が強調される試験塗料では平均的な艶。
  実験2 水跡はうっすらと、見る角度を変えると染み跡が見える程度。氷は他と同様に、気化する前に拭き取れば染みにならないようだ。
  実験3 醤油は黄色い染みがはっきりと残る。サラダ油・尿素はよく見れば何とか確認できる程度。コーヒー・紅茶はうっすらと染み跡が確認できる。緑茶は全く跡なし。
事務員 醤油は黄色く結構目立つ。コーヒー・紅茶は2枚のうち1枚はあまり気にならない位なので床材の場所によるのかも。水と尿素入りは横から見るとシミが分かる。
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リボス(LIVOS)アルドボス

写真1 写真2
社 長 実験1 LIVOSシリーズの中では、最も塗った感が強く、晩材(冬目)の木目が際立つ。
  実験2 水跡はメルドスハードオイルと比べた場合、若干染み跡が目立つが、それでもうっすらとで、殆んど気にならない程度の染み。氷は他と同様に、気化する前に拭き取れば染みにならないようだ。
  実験3 コーヒー・紅茶は薄めではあるが染みが比較的はっきりと確認できるが、それ以外は、光の反射で染み跡がうっすらと解る程度。
事務員 コーヒー・紅茶のシミが目立つ。2枚のうち1枚に油と尿素入りのシミが残った。
水のシミもコーヒー・紅茶に次いで目立つ。
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リボス(LIVOS)カルデット

写真1 写真2
社 長 実験1 水で濡らしたような艶で、木目が強調される試験塗料では平均的な艶。
  実験2 LIVOSシリーズの中では、水染跡が一番目立つ。輪郭がはっきりと残る。氷は多と同様に、気化する前に拭き取れば染みにならないようだ。
  実験3 醤油はうっすらと黄色い染みが残る。サラダ油は何とか確認できる程度。コーヒーはこの中では一番はっきりと跡が残る。紅茶はうっすら跡が残る程度。緑茶は跡なし。尿素は中心部にうっすらと残る程度。
事務員 醤油のシミは黄色く目立つ。コーヒーのシミは2枚のうち1枚はくっきりと残った。紅茶のシミも残っている。尿素入りもシミも確認できる。水シミも目立つ。
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リボス(LIVOS)クノス

写真1 写真2
社 長 実験1 水で濡らしたような艶で、木目が強調される試験塗料では平均的な艶。
  実験2 LIVOSアルドボスと同様の染み。うっすらと染みが残る。
  実験3 醤油はうっすらと黄色い染み跡が残る。コーヒー・紅茶ははっきりとした染み。どちらかといえば紅茶の方が染みになっている。尿素は黒く沈んだような染みになっている。サラダ油・緑茶は染みなし。
事務員 コーヒー・紅茶は茶色のシミで目立つ。水・尿素入りのシミも残った。
醤油跡は薄く黄色のシミが残ったがあまり気にならない。
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プラネットカラー(KREIDEZEIT)ハードクリアオイル

写真1 写真2
社 長 実験1 表面にサラッとしたような光沢がある仕上がり。LIVOSやOSMOと比べると、若干濃く木目が見えるようになり、光沢も少しだけ強い。
  実験2 水・氷共に、光の反射や見る角度も試してみたが、全く水跡なし。
  実験3 醤油は黄色くはっきりと染みが確認できる。サラダ油は光の反射で確認できる程度。コーヒー・紅茶はこの中では最も染みがはっきり確認できる。緑茶は輪郭がうっすら残る程度。尿素は染みがはっきりとしており、広がる範囲も広い。石油系原料を一切使っていない塗料は、染みには若干弱い傾向があるようだ。
事務員 醤油の黄色いシミが一番目立つ。コーヒー・紅茶・尿素入りと緑茶のシミも薄いが確認できた。
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プラネットカラー(KREIDEZEIT)ラッペンワックス

写真1 写真2
社 長 実験1 ハードクリアオイルと全く同様な色艶。
  実験2 水・氷共に、光の反射や見る角度も試してみたが、全く水跡なし。
  実験3 醤油は黄色く比較的はっきりと残る。サラダ油はうっすらと光の反射で確認できる染み。コーヒー・紅茶は同じような染みで、ぼやけた染みになっている。緑茶はほとんど見えない程度。尿素は醤油と同様、黄色く染みになっている。こちらも石油系原料を一切使っていない塗料。
事務員 醤油と尿素入りは同じ位のシミの濃さ。次いでコーヒー・紅茶の順でシミが確認できた。尿素入りのシミは今回試した中で一番目立つ。
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アウロ(AURO)油性含浸ワックス(NP-0129)

写真1 写真2
社 長 実験1 木目が少し濃くなり、若干しっとりとした様な艶が出る程度で比較的色の変化は少ない。
  実験2 水跡は輪郭がはっきりと確認できる染み。氷は他と同様、気化する前に拭き取れば染みにならないようだ。
  実験3 醤油は輪郭のない黄色い染み跡が残る。サラダ油はうっすら良く見ないと解らないほど。コーヒーはこの中では一番はっきりと跡が残っている。紅茶はコーヒーと同じような染みだが、輪郭がはっきりとした染み。緑茶はうっすら輪郭だけが残る染み。尿素はうっすらと見える染み。この塗料も石油系原料を一切使わない塗料。
事務員 薄いほうだが氷以外のシミが残った。
順番を付けるとしたら濃いほうからコーヒー・紅茶・水・醤油・緑茶・尿素入り・油
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エシャ(ターナー色彩)クラフトオイル

写真1 写真2
社 長 実験1 全塗料中もっとも艶があり、特に晩材(冬目)の部分の光沢が際立つ。
  実験2 水・氷共に、光の反射や見る角度も試してみたが、全く水跡なし。
  実験3 醤油・コーヒー・尿素は、よく見るとうっすらと光の反射で黄色い染み跡が見える程度で、他は全く染みが残っていない。
事務員 全体的にシミ目立たず。あえて上げるなら醤油・コーヒー・尿素入りが薄いシミ。
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結論

より天然系塗料に近くなればなるほど耐染みには効果が薄れ、石油系を使用した塗料や、未だ成分の全公開をしていないと思われる塗料などは、染みに強い傾向がある事が今回の実験で実証されました。特に塗膜形成塗料に於いては圧倒的に生活染みに強いようです。
今回の実験を通して、各塗料メーカーや問屋・販売店などに問い合わせや成分の開示などを求める事を行いましたが、改めて塗料選定の難しさを痛感いたしました。特に「成分」に関しては「情報開示の信憑性」に疑問を感じる点も幾つかありました。重要なのは「成分を全て公開する事」。なぜ、染みに強いのか?なぜ染みに弱いのか?成分が公開されていればその答えにも納得がいく結論を見出す事が出来、石油系原料や化学物質を使ったとしても、その成分を全公開していれば、住む人のアレルギー対策に於いても、何が反応するのかを選択をする際の判断材料になる、ということに繋がるのだと思います。
弊社の「杉無垢床板」に最も合う「塗料」を選定しようという試みで始めた実験ではありましたが、結論は『その建て主にとって何が重要なのか』によって、『最適な塗料は変わる』というのが答えなのかもしれません。
多少汚れてもより自然に近い方が良いのか。
化学成分が含まれていても汚れが目立たない方が良いのか。
コスト重視で安く上がる方が良いのか。
弊社の床板をご利用の際には、塗料にもこだわりを持って、施工者と十分な検討をして頂く事をお勧めします。